しゃかえもんのボドゲ説法vol.13 『ハコオンナ』



しゃかえもんが趣味のボードゲームについてのよしなしごとを、そこはかとなく書き付けるコーナー。あやしうこそものぐるをしけれ。





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夏です!!!



今年も夏がやって来ました!!!!!!ヒャッハーーーーーー!!!!!!!!!




海だ!バーベキューだ!花火だ!*1

そうだ!浴衣でボードゲームやろうぜ!!!




・・・などというのは、あくまで俗世に執着するパーリーピーポーたちの考えること。

わたくしのような来世での救済に賭けるインベステゲーターにとっては、
夏となればもっと大切なものがございます。

すなわち、


















『富江』だ!

富江




『おろち』だ!


おろち




『学校のコワイうわさ 花子さんがきた!!』だ!

花子さん


そう、夏といえばなんといっても怪談やホラー。
身の毛もよだつ恐怖こそが夏をエンジョイする最高のスパイスなのです。

浴衣ボドゲ会なんて怖くないからぜんっぜんダメー。*2それより君も自宅にひきこもってホラーなアニメや漫画の世界に浸ろうじゃないか!






・・・とはいえ、わたくしもいうほど詳しくはなく。

ホラー漫画だと楳図かずお伊藤潤二などの作品はまあまあ集めておりますが、なにしろディープなジャンルゆえなかなか知見に乏しかったのであります。

それがこのたび『kindle Unlimited 無料読み放題30日体験』に登録しましたところ、ホラー漫画のラインナップが異様に充実している(!)ことに気づきました。

さらにコチラの『恐ろし屋』というホラー作品の無料公開サイトも発見。→恐ろし屋 | 怖い漫画が無料で読める!

これ幸いと、かたっぱしから読んでいるところです。


小学生のころに近所の蕎麦屋で読んだホラー漫画がめちゃくちゃ怖くてトラウマだったのだけれど、ずっとタイトルが思い出せなかったのですが、

おかげさまで、犬木加奈子先生『口裂け女伝説』であることが判明しました。

口裂け女



20年の時を経て、感動の再会。

こうして大人になって読み返してみると、当時はあんなに怖かったシーンも、今ではなんだかやっぱり怖ええじゃねえかよ! かんべんしてよ!*3


そんなわけで、日野日出志*4、古賀新一、早見純、関よしみ、呪みちる、稲垣みさお*5、御茶漬海苔*6、蕪木彩子*7、中山 昌亮、洋介犬、などなど、素敵な先生方の作品を知ることができております。

地獄の子守唄 アルカード 惨劇館 スプラッターゾーン







毎夜毎夜スマホに噛りつき目をギラギラさせながら、夏をマンキツちゅう☆



・・・どうやら、そんな生活がナニカを惹き寄せてしまったようです…。






・・・というのはですね。



・・・あたしつい最近ね、秋葉原にあるボードゲームショップ…仮にRとしておきますかね…にぶらりと立ち寄ったんですがね。

ああ、新作いっぱいあるなあ。面白そうだなあ。でも予算がなあ。・・・なんておもいながら店内うろうろしてた。

そしたらね・・・なんとなーく、背後から視線を感じるんですよね。

やだなー。 なんだかへんだなー。やだなー やだなー

と思いながら、ふっ!とふりかえると…



うおっわっッ!!!


IMG_20170729_110729.jpg


いる!!!!!



たしかにこっちを見てるんだ!






そしたらあたしすーっと、意識が遠のきましてね。



気が付いたら、

















IMG_20170729_113558.jpg

買ってた。








そういうことって…あるんですねぇ。


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・・・そんなワケで、お家まで憑いてきちゃったイケないボードゲーム『ハコオンナ』ちゃんについてお話をはじめたいと思います。*8



『ハコオンナ』Ejin研究所・義勇師団によるボードゲーム。

2016年の夏のコミケで発売されて以来、爆発的な人気作となり、
先日はNHKの海外向け番組で紹介されるほど。→NHK WORLD:BACK TO BASICS


人気の理由はいくらも挙げられますが、


まずはなんといってもこのビジュアル!

IMG_20170729_112002.jpg



SWEETRUBBERBERRY GENkさんによるアートワークです。説明不要!

ホラーが苦手な我が母が「頼むから家に置いておかないでくれ。そしてお前も出ていけ。」と三十路の息子に嫌悪感を露わにするということは、クオリティ高さの証でしょう。



ゲームのストーリーを公式ホームページから引用しますと、

~~~~~

人里離れた山奥に、窓ひとつない不氣味な、古びた館がある。

新たな訪問者を迎える度に姿を変えるその洋館には、

ハコオンナ

と呼ばれる怨霊が棲んでいるという。

小さな箱に詰め込まれ、生きて外へ出ることのなかった少女の霊。

彼女は館に迷い込んだ人間を、1人、またひとりと、

より暗くて狭い所へ引きずり込んでいく。

出口を探せ、生き延びるために。

ただし、物音を立ててはいけない。

箱女はもう、すぐそばに、いる。


~~~~~~

どう?逃げたい?

もう無理ですよ。




ゲームの内容は、1対多数対戦&協力脱出ゲーム。

プレイヤーのうち1人が「箱女」となり、残りは全員「訪問者」となります。

訪問者たちの勝利条件(イキノコルミチ)は3つ。

「脱出」「討伐」そして「成仏」*9


これらを成し遂げるために、訪問者たちは館中の部屋を探索し、タイルをめくりながら様々なアイテムやヒントを手に入れていかなければならないのですが、

館のどこかには怨霊【箱女】が潜んで訪問者を待っています。

タイルを覗き込んだとき、もしもそこに箱女がいたならば

その訪問者は即、死亡。

箱女の下僕である【箱人(ハコビト)】にされてしまいます。


「箱女」プレイヤーは、ひそかに移動しながら、
だんだん開放されていく特殊能力(ハコオンナノチカラ)を駆使しつつ、
自分の居場所をうまく誤認させて、訪問者を追いつめます。


訪問者が全員箱人になるか、箱女がアイテムを奪うなどしてすべての生存可能性を絶つか、生き残りの訪問者全員が「絶望した!!!」と叫んだとき、ゲームオーバー。

GAMEOVER.jpg




ハコオンナちゃんは、また新しいお友達が遊びにくるのを待つのです。




このゲームでわたくしが感動しているのは、

ホラーというテーマと、ゲームシステムがばっちり統合されていること。

コチラのインタビュー記事 ボードゲーム|究極の知的エンターテイメント―ハコオンナの生みの親――EJIN研究所 江神号でデザイナーの江神号さんが語られている通り、ホラーとボードゲームってそもそも相性が悪いんですね。


似たことを、楳図かずお先生が語っておられましたが、

恐怖と笑いは紙一重

なにかに追いかけられるのは怖いけれど、誰かが追いかけられているのをみるとちょっと笑っちゃう。

ちゃんと怖がらせるためには、自分ごとのように感じさせること、感情移入をさせないといけない、ということ。

その点『ハコオンナ』は、プレイヤーを本気で怖がらせることから逃げていないなあ、と感じます。


その実現のために大きな役割を果たしているのが、

画期的だと話題の「物音トークン」のシステム。

IMG_20170729_112526.jpg




プレイヤーが自分の手番を行うためには、まずこの木製チップをでっぱりのあるタイルの上に1枚ずつ積み重ねていかなければなりません。

これがなかなか絶妙~な難易度。器用さ以上に集中力・平静さが求められます。

不覚にも積んでいたチップを崩してしまうと、手番が中断。

物音に気付いた箱女が行動する手番(ハコオンナノジカン)になってしまいます。


この緊張感

自分ごととして感じさせる没入感がすごい。


自然に「ゴクリ」と息を飲み、「怖っえーーー」とか「ひーーーーー」とか声が出てしまいます。*10


ゲーム後半になり特殊能力【ウシロニイル】が開放されてしまえば、トークンを崩した時点でその部屋にいる全員が即死!!!

いよいよ手が震えます。おろろろろ…


こうして、テーブルの上でも、たしかな恐怖体験を味わえるのです。*11




『ハコオンナ』をより楽しむうえで、注意点がいくつか


まず、プレイのときにはとにかく雰囲気づくりが大事

BGMは絶対流したほうがよいです。(箱女がタイルを動かす音を紛らわせる効果もあります。)YouTubeで「ホラー BGM」で検索するといっぱい出てきますよ~。*12

そして、なるべく照明は暗く。冷房の設定は21℃くらいで。

おらゾクゾクしてきたぞ!



そして、予習

このゲームの難点は、ルールがやや煩雑に感じられるところ。

説明書が「セットアップ用」「訪問者用」「箱女用」など数冊にわかれていて、ちょっとおぼえる時点で怖気づいちゃう人も多いかもしれない。

そんな人は事前に、とりあえず実際にならべて仮想プレイをしてみることオススメします。
ひっかかった点をそのつど確認しながら、何度かくりかえして習熟しておけば大丈夫。

公式ホームページにインスト動画Q&Aなどのサポートがばっちりあるので、利用しましょう。


準備に時間をかけただけ、見返りもあるゲームだと思います。



さて、この『ハコオンナ』ちゃん。LINEスタンプも発売するなど→ハコオンナちゃん - クリエイターズスタンプ - LINE Storeマルチメディア展開をしており、なんと来月は舞台公演もあるとか?!→舞台版「ハコオンナ」 – 聖地ポーカーズ魄/hack


近年は、ボードゲーム業界全体でいろいろな試みがおこなわれていて、活気があって素晴らしい。

これからも、皆さん常識にとらわれない様々なアイデアに挑戦していただきたいものです。


【本日の教え】


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たしかに娘の体液やその他の怪しげな薬品を君に注射するのだが・・・・
しかし何ごともチャレンジじゃ!
*13





  • *1
    傑作カードゲーム『花火』についてはコチラ→しゃかえもんのボドゲ説法vol.10 『花火』




  • *2
    「浴衣でボードゲーム会」というのが各所で開催されているようです。→7/22★浴衣でカジュアルボードゲーム交流会@北越谷ZEST★参加者募集中  べつにうらやましくなんかないやい!どうせそのうち「水着でボードゲーム会」「タオル1枚でボードゲーム会」などにエスカレートするに違いない。いまのうちに規制せねば…




  • *3
    もうねえ、「口裂け女にさらわれた女の子が、口を針と糸で・・・・」とか、もうねえ…




  • *4
    日野日出志(ひのひでし)先生。世界的に評価されているベテランの鬼才であり、多くのホラー作家に影響を与えました。代表作『地獄の子守唄』など。『蔵六の奇病』や『恐怖・地獄少女』などはただ怖いだけでなく、実に切ないストーリーです。




  • *5
    稲垣みさお(いながきみさお)先生。代表作『猟奇伝説アルカード』など。読みやすい絵柄+練られたストーリーが楽しい。うつ病エッセイ漫画も描かれてます。(『夫婦で鬱るんです』など)




  • *6
    御茶漬海苔(おちゃづけのり)先生。代表作『惨劇館』『真夜子ちゃん』など。陰湿で神経質なタッチで読者のメンタルを確実にえぐってくる。ほぼ毎回、血しぶきがあがります。




  • *7
    蕪木彩子(かぶらぎさいこ)先生。代表作『スプラッターゾーン』など。ほのぼの可愛い顔のキャラが邪悪に豹変するギャップに萌える。ほぼ毎回、腸が飛び出ます。




  • *8
    前置きが長いなー やだなー





  • *9
    ①「脱出」-【金庫】の【番号】をつきとめ、【鍵束】を手に入れ、館に一か所しかない【秘密の脱出口】を探し当てる。

    ②「討伐」-【白木の杭】【錆びた鎖】【ガソリン】の中から箱女の【弱点】であるアイテムをつきとめ、それを手に入れて箱女に食らわせる。

    ③「成仏」- 箱女が生前可愛がっていた【メリーさん人形】を見つけてあげ、どこかに眠る箱女の【亡骸】に捧げ供養する。




  • *10
    赤いチップ以外はパスもできます。パスは手数をムダにしているようにみえて、移動も覗くのも危険な場面を回避したり、次の人の手番をより安全に行えるようにしたりと、重要です。でも前の人がパスしてくれたときに自分が積むプレッシャーときたら….




  • *11
    「ホラー」とは何か?という議論は当然あると思います。『ハコオンナ』に関しては、「ホラー」のなかでも「スリラー」の要素が強い気がします。「ホラー」が「スリラー」の包括概念なのか別概念なのかはなかなか微妙なところ。わたくしとしては仮に別概念とした場合、「ホラー」は「理不尽さ」とか「不可解さ」がより重要な要素と考えます。ボードゲームは基本的には「理」により「解」を導き出すことを是とするものですから、やはりボードゲームとホラーには依然として相性の悪さがあるように思います。しかし、昨今のボードゲームの革新を想うに、そのギャップを昇華した新しいゲームが生み出される可能性も十分にあるでしょう。




  • *12
    このへんのミックスリストがなかなか良かった。 ↓





  • *13
    by伊藤潤二『富江』より、屋敷の主人

    伊藤潤二先生。代表作は『富江』『うずまき』『うめく排水管』など。美しいのか気持ち悪いのかよく判らなくなるけど...とにかく圧倒的画力。どこから湧いてくるのかキテレツな発想の短編が多く、ちょっと笑っちゃうギリギリのレベルの話も少なからずある。(『首吊り気球』など。)怖さでいえば『ギョ。』収録の『阿彌殻断層の怪(あみがらだんそうのかい)』が好き。この絵柄で猫エッセイ『伊藤潤二の猫日記 よん&むー』を描いていて、これについては完全に笑わせにかかっている。



しゃかえもんのボドゲ説法vol.12 『ナンジャモンジャ』



しゃかえもんが趣味のボードゲームについてのよしなしごとを、そこはかとなく書き付けるコーナー。あやしうこそものぐるをしけれ。





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夏の夜。



住宅街の路地を男が一人歩いている。



どこに向かっているのか。



夢遊病のように無軌道に歩き回り、何度も同じ道をグルグルと、行きつ戻りつしている。
ときおり周囲をキョロキョロと伺って、急に立ち止まってはまた歩き出す。





蝉の鳴き声の中に、男の浅い息遣いだけが聞こえる。






ふと、男の左手がビクッと震え、何かを合図する。



男はその手に持つ無機質な物体に目を落とす。




ぼんやりとした光に下から照らし出された男の顔は不気味に微笑み、



ボソリと声を漏らした。









「ミニリュウ、GETだぜ!」









・・・・そういうわけでなにかと話題のスマホゲーム『ポケモンGO』にわたくしもまんまとハマっております。*1



アラサーになってくると、そろそろ健康のことも意識した生活をしていかねばならぬと考えつつも、生来のインドア派のわたくしはなかなか具体的な行動にうつせず食っちゃ寝食っちゃ寝の暮らしを続けておりましたが、このゲームのおかげで通勤時に一駅ぶん歩くくらいにはなりました。


夜な夜なお散歩にも出かけるように。


しかし客観的にみると、いつお巡りさんに職務質問されるかわかったもんじゃないですね。


むろん歩きスマホは大変危険です。先日歩きスマホしていたら、犬のウンチ踏みました。*2


ポケモンに夢中になっている人を狙った事件もあり、ひったくりなども報道されています。


くれぐれも夜道の一人ポケモンにはご注意ください。


事故や犯罪に巻き込まれるのは恐ろしいことです。


そのうえ、ときにはまったく思いもよらぬモノと遭遇してしまうかもしれません・・・







たとえば、こういうのとか↓

ナンジャモンジャ1



「ファッ!?」


ナンジャモンジャ1
≪≪こんばんは≫≫

「喋った!」



ナンジャモンジャ1
≪≪いま、あなたの脳内に直接話しかけています≫≫

「マジで!?」



ナンジャモンジャ1
≪≪マジです。こんばんは≫≫

「・・・・・。」



ナンジャモンジャ1
≪≪・・・・・?≫≫

「・・・・・こんばんは。」




ナンジャモンジャ1
≪≪はい、こんばんは≫≫








「・・・・・っで、誰!?




ナンジャモンジャ1
≪≪名前はまだありません≫≫

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というわけで、今回取り上げるゲームは『ポケモンGO』!

・・・ではなく*3、最近わたくしお気に入りの『ナンジャモンジャ』でございます。ナンジャモンジャ公式サイト


ロシアで10万セットも売れたという大ヒットカードゲームです。

作者はЛебедева Алёна (リーべディバ・アリョーナ)氏、作画はФедотова Надежда (フェドトヴァ・ナヂェズダ)氏

ロシア人の遊びなんてロシアンルーレットくらいしかないんでしょ?と思っているそこのあなた!先日取り上げた『Mafia(=人狼)』しかり、ロシアではなかなかユニークなゲームが生まれているのです。



ルールはいたっていたって超かんたん。


IMG_20160815_121800.jpg


こんな不思議な見た目の生き物(?)が描かれたカードが12種類×5枚ずつあります。*4

全部まぜて裏向きの山札にします。

プレイヤーは順番に山札から一枚めくって、テーブルの中央に表向きに重ねておいていきます。

カードをめくって登場した生き物には、最初は名前がありません。ですので、めくった人はその生き物に名前をつけます

名前のつけかたは自由です。

2

「コイツはじゃあパー子で。」


色や形、パーツから連想するもの、似ている人物。

その他、全く根拠不明な思いつきでもかまいません。*5


次の人もカードをめくり、先に置いてある中央のカードに重ねて、また名前をつける。これを繰り返します。

8

「うーん、パパイヤ課長?」


6

ごろうざえもん!」


12


さなえ、だな。」

ほんとに自由。


こうして名前をつけていると、そのうちにすでに名前のついている生き物がめくられることになります。

6


そうなったら、勝負の時間です!手番に関係なく、全員早い者勝ちで、その生き物の名前を叫びます!


「ごろうざえもん!」
「ごろうざえもん!」
「ごろうざえもん!」


一番早かった人が、中央にたまっているカードをすべてGETできます。

もし名前を呼び間違えた場合は、お手付きのペナルティとして獲得していた1枚を一番早かった人に渡します。

生き物にはなんとなく印象の似ているやつらもいてまぎらわしいのでご注意を*6

5

3



山札がなくなるまでこれを繰り返し、最終的にカードを一番多くGETしていた人がゲームに勝利します。


そして、かんじんな追加のルール

獲得したカードは自分の手元に表向きに重ねておいておくのですが、もしめくった生き物が誰かの一番上と同じだった場合

その名前を呼ぶかわりに、

「ナンジャモンジャ!」

と叫ばなければなりません。

間違えて名前を呼んでしまったらやはりペナルティです。*7

このルールが一味効いていて、いい緊張感が生まれます。




さて・・・このゲーム、実は2回目からが本番なのです。

わたくしが遊ぶときは、1回目と同じ名前を付けることを禁止にするのですが、1回目の名前の記憶がまだ残っているため、混乱します。

3回目、4回目・・・と続けるともうめちゃくちゃです。

「前に使った名前だが、別の生き物にだったらつけてもよい」というルールにしているとまさにカオス!

11


「ジョージ!」
「ジョージはあっち!これはポール!」
「ポールはジョージの前の名前!これはジョン!」
「ナンジャモンジャ。」
「(一同)あ。」

その場で遊ぶのは初めてでも、別の日に別のメンバーでやったときの記憶を引きずっていたりするので厄介です。*8

そういうわけで、普通ゲームというのはプレイ回数を重ねるほど上手になっていくものなのですが、このゲームの場合、遊べば遊ぶほどにどんどん弱くなっていく、という珍しいタイプのゲームだったりします。


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こんな、言ってしまえば他愛のないゲームに、妙な中毒性の高さを感じている大人はわたくしだけではないようです。

楽しいのよ。やたらと。

百人一首のような記憶ゲーム・アクションゲームとしてのゲーム性ももちろんすばらしいですが、

面白さの根幹は、やはり「名前をつける」ということにあると思います。

その自由さにはじめは戸惑う人も多いですが、その戸惑いも含めて新鮮な体験として楽しい。「なんでもいい」ってすごい。*9

普段は眠っている創造性が解放される感じがあります。



それから、懐かしさ

子どものころには友達にいいかげんなあだ名をつけ合ったものです。

つけられたほうは概ね傷つくことが多いのですが・・・自分たちだけに通じるニックネームで呼び合うというのはとても大事な体験だったように思い出されます。

社会人になって出会った人にはあんまりおかしな名前を付けることってないですからね。*10


名前をつけて呼ぶ。それだけでたまらない愛おしさが生まれる。そしてそれを共有する人たちの輪に親しみが生まれる。



そもそも名前というのはとても大切なものであります。

陰陽道においては「名は一番短い呪(しゅ)である」とされ、名前を知られることは呪いの対象となり殺されることと同義であり、決して名前を知られてはいけないのでした。

『千と千尋の神隠し』では、千尋は「千」という名前に変えられることで、異世界で生きることを強制されます。

『ゲド戦記』(映画じゃなくて原作本のほう)では、主人公の旅の目的は、自分をつけねらう影の「真の名」を見つけることでありました。

「名前」は「存在」について考えるうえで避けて通れないテーマです。



そんな大切な名前をつけるという行為を、これほどまでに連続集中してかつテキトーにやってOKなシチュエーションというのは、このゲーム以外ではなかなか味わえないのではないでしょうか。



普段の生活で何かに名前を付ける場面があるとしたら、たいがいは人生の一大イベントです

なんといっても子どもが生まれたとき

最近、友人知人が出産ラッシュなのですが、名前をどうやってつけるのか十人十色みたいですね。

こういう人に育ってほしいという願いであったり、まずは響きを大切にしたり、とにかく姓名判断を重視したり。大好きな有名人やキャラクターの名前にしたり。*11

生まれた我が子の顔を見たとき、天啓のように閃いた、という方もいます。



名前は親が子に贈る最初のプレゼントだ、とも言いますね。



なにか人生に迷ったときには、生まれてはじめてもらった自分の名前について考えてみるとイイかもしれません。

そこには必ず名付けた人の想いがこもっているはずですから。

あるいは今の自分なりに新たな意味づけを考えてもいいでしょう。

そうすることで、あらためて生きる指針がみつかることもあるのではないでしょうか。


エブリシング・イズ・ビューティフルネームなのであります。






【本日の教え】


「大沢佑香さんですよね?」
「ちがいまーす♪晶エリーでーす♪」
*12







  • *1
    日本でのリリースが一か月以上たった現在、もう飽きちゃったという人も多いみたいですがね。 たしかにゲームに大味さは感じるのですが、新しい機能もいろいろ実装されていくそうなので今後のアップデートに期待。





  • *2
    実話。





  • *3

    ほんと言うと、ポケモンについて語りたいこともいっぱいあるのですよ。

    わたくしは小中学生時代にポケモン赤・緑、金・銀発売が直撃した世代。友達に借りた『ゲームボーイライト』を親に隠れて布団の中でやって寝不足になったものです。アナログゲームへの目覚めも『ポケモンカードゲーム』からですしね。ポケモンのアニメはもちろん有名ですが、漫画の『ポケットモンスターSPECIAL』が好きでした。⇒wikipedia検索「ポケットモンスターSPECIAL」オリジナルのストーリーがやたらシリアスな展開で、ポケモンバトルの描写もけっこうエグかった記憶が。友達の家で読んでいたので、もう長いこと読んでいないですが、調べたら今もずっと連載しているんですね!こんど読み返してみようと思います。




  • *4
    ナンジャモンジャは『ミドリ』と『シロ』の2種類のセットがあり、それぞれ入っている生き物の絵が違います(わたくしの持っているのはミドリ)。各12種類ずつなので、両方つかうと24種類の大所帯に。俺ぜったいおぼえきれんわ。




  • *5
    こういうゲームでよくやる「縛りプレイ」(動物縛りとか有名人縛りとか)をやってみたこともあるのですが、このゲームに限っては、完全に自由としたほうがおもしろさの本質が引き出される気がします。




  • *6
    上は「平塚文男(ひらつかふみお)」下は「平澤広文(ひらさわひろふみ)」です。




  • *7
    ロシア人にならって、お手付きしたらウォッカを一口、でもよいでしょう。




  • *8
    「誰も名前を思い出せなかったら、誰でもいいから新しい名前をつけなおしてあげてください。」という旨がルールに明記されているあたり、このゲームのノリを如実にあらわしていて好き。




  • *9
    このあいだは「何にも出てこない!」という人がいたので、名前は「ナンニモデテコナイ」になりました。





  • *10
    自分から変なハンドルネームを名乗っている人は別として。




  • *11
    「光宙(ぴかちゅう)くん」はアヴァンギャルド過ぎるかと思いますが。(そもそも実在するのか怪しいらしいけどね)




  • *12
    本名は照沼ファリーザさんです。








プロフィール

しゃかえもん

Author:しゃかえもん
********
埼玉県越谷市あたりに生息。

108の煩悩を操る煩悩マイスター。

非電源系ゲーマーです。(ボードゲーム、カードゲーム、TCG,TRPGなど)

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