しゃかえもんのボドゲ説法vol.5  『ファウナ』

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しゃかえもんが趣味のボードゲームについてのよしなしごとを、そこはかとなく書き付けるコーナー。あやしうこそものぐるをしけれ。






*****






作者は、ミドリ色の髪の毛がトレードマークの鬼才、フリードマン・フリーゼ。


つくるゲームのほとんどに、自身のイニシャル「F」で始まるタイトルを付け、

ゲームのパッケージは緑色、

という独特なこだわりを持つ人気デザイナーです。


ゲームの内容も、ブラックなテーマや、クセのあるシステムに定評があり、
まさに"鬼才"と呼ぶにふさわしい人物。

漫画家でたとえるなら、
水木しげる永井豪

ファッションへのこだわりの点では、楳図かずおが似ているかもしれません。※1 



今回紹介する『ファウナ』
ご多聞にもれずあたまに「F」がつき、ちょっとほかにない独特な雰囲気を持ったゲームです。(箱は残念なことに黒)

(詳しくは → https://www.google.co.jp/webhp?sourceid=chrome-instant&ix=seb&ie=UTF-8#hl=ja&output=search&sclient=psy-ab&q=%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A6%E3%83%8A&oq=&aq=&aqi=&aql=&gs_l=&pbx=1&fp=f6550c77c8f63243&ix=seb&bav=on.2,or.r_gc.r_pw.r_qf.,cf.osb&biw=1366&bih=643



*****


ゲーム内容は一言でいうと、"動物クイズゲーム"です。

毎ラウンド、動物が1匹、カードでお題として示されます。
プレイヤーは回答者となって、お題の動物の「生息地域」「体長」「体重」「しっぽの長さ」を推測して、ボード上に自分のコマを賭けていきます。

・チップがあるかぎり一度に何箇所でも賭けられる(はずれるとチップ没収)
・一か所の答えに賭けられるのは先着一名のみ。
・正解の隣に賭けた人もニアピン賞で点が入る
・正解の範囲が小さいほど当たったときの得点が大きい

というルールが、単に知識を問うだけでない、ギャンブルゲームの要素を強めています。




最初にこのゲームの情報をきいたときは、
「子ども向けの教育ゲームだな。フリーゼも丸くなったな。」と思い、あまり注目していませんでした。

ところがどっこい。

一度やってみるとわかるのですが、
このゲームをはじめると、「子どもっぽい」とも「大人っぽい」ともなんともいえない、
独特の空気が発生します。


とりあえず、みんな口数が増えます。


本来だまっていたほうがゲーム上は有利なはずなのですが、
どうしてもしゃべらずにはいられない。


「いやいやワニガメそこまでデカくないって~」

とか、

「俺これ知ってる!『どうぶつ奇想天外!』でやってた!」※2

とか、

「なんか毛深いし北の方じゃね?」

とか。


誰かの自信満々なうんちくにのっかって、みんながその答えの近くに集中して賭けると、
結局まったく的はずれで全員大量失点になったりして、
高度情報社会におけるソースの信頼性の確認の重要性を実感したりします。


いい大人が、「ハダカデバネズミ」のしっぽの長さで熱くなる。

そういう、普通の生活ではあまり味わえない体験ができる、
とても稀有なゲームなのです。


F・F、あなどりがたし。。。


フリーゼ氏に限らず、ゲームデザインを仕事にする人たちの脳みその仕組みがどうなっているのか、非常に興味深いです。


*****


しかし、あるボードゲームのネットラジオで言っていたのですが、※3

「"自然"に勝るゲームデザイナーはいない」、と。

このゲームに登場する動物たちの、
微妙に推測できそうで、
微妙に推測しきれない感じ。

これはなかなか人間が考えて設定できるバランスではない、と。

戦争のシミュレーションゲームにおいても、架空の世界の地図をつくってやるよりも、
第一次大戦当時の実際のヨーロッパの国境線をつかったほうが、ずっとドラマチックなゲームになるそうです。

歴史による自然淘汰こそが、最高のデザイン活動であり、テストプレイであるということでしょうか。

ドイツのゲームには、ルールが極端にそぎ落とされたシンプルなものが多いですが(ごきぶりポーカーなど)、
そこまでいくと、もうなんだかそのゲームデザイナーがつくったというより、
そのゲームデザイナーが"発見した"
と言うほうが合っている
と感じるモノがあります。


日常や自然の中から、ゲームを発見し、みんなで遊べるようにカタチにする。
そういう意味ではゲームデザイナーって「イタコ」みたいな存在なのかもしれませんね。







【本日の教え】

困ったときのマダガスカル。 ※4





  • ※1

    しゃかは小学生のときから楳図先生の大ファンです。『赤んぼう少女』ではおもにタマミちゃんに感情移入して読んでいたのですが、そのあたりでちょっと自分の人格がおかしいことに気付くべきでしたね。ほかにオススメは『おろち』『漂流教室』など。





  • ※2

    仙石正一先生のご冥福をお祈りします。





  • ※3
     
    男子必聴。『バブル大佐とマダムザザの ボードゲームおっぱい』(→http://www.boppai.com/





  • ※4
     
    身内のゲーム会で遊んでいたとき、誰も知らない・考える手がかりすらない珍獣が出てくるたびに「とりあえずわかんないからマダガスカルあたりじゃね?」と賭けてみたら意外と高確率で当たったことに由来。




(Mixi日記2010年12月01日より加筆・転載)
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しゃかえもん

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埼玉県越谷市あたりに生息。

108の煩悩を操る煩悩マイスター。

非電源系ゲーマーです。(ボードゲーム、カードゲーム、TCG,TRPGなど)

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