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『剣と魔法とチーズと夏野菜のよくばりボードゲーム祭り』だより/④ 『指輪物語ボードゲーム』 (2013.6.1)

埼玉県越谷市のしゃかえもん宅で不定期に開催しているゲーム会のレポートです。



**********************************************


>『指輪物語ボードゲーム/The Lord of the Rings』

http://ejf.cside.ne.jp/review/derherrderringe.html

写真 (92)




さきほどの『ルーンエイジ』で喧嘩はよくないと学んだので、今度は協力ゲームをチョイス。

『指輪物語ボードゲーム』は『パンデミック』のような全員で協力してゲームシステムに挑むタイプの元祖といわれています。

モチーフはこれまたファンタジー小説の金字塔であるJ・R・R・トールキン『指輪物語』
映画の『ロード・オブ・ザ・リング』3部作の方が一般には有名でしょうか。

今回このゲームをやるつもりだったので、しゃかは久しぶりに原作の上巻まで読んできましたからね!※1


このゲームでは、プレイヤーはホビット(小人)になって、危険な力を持つ”ひとつの指輪”を、魔の国”モルドール”"滅びの山”に捨てるべく、旅をします。
旅の行程は原作に非常に忠実で、ファンにはたまらないものになっています。


・・・


プレイヤーは原作に登場する5人のホビットのうちひとりを担当。


ハンター「このボルジャーって誰でしたっけ?」

しゃか「でぶちゃんのボルジャーくんは、最初の方だけ一緒に付いてきて、フロドが偽の引っ越し先にいると見せかけるために村に残った子。」
みつを「レアキャラじゃん。俺それやりたい!」
しゃか「こんなことなってるんだけどいい?」

写真 (78)


しゃか「買ったときから折れてたの」

みつを「痛々しい。。。」



ホビットはそれぞれ固有の能力を持っています。それぞれの担当は次の通り。

RAGE氏 → フロド:主人公。叔父から”指輪”を譲り受ける。能力は「すべての白のカードをオールマイティとして使える。」

しゃか弟  → サム:フロドの親友。強い友情と忠誠心で主人公を助ける。能力は「ダメージをつねに1しか受けない。」

しゃか   → ピピン:一番若く、好奇心旺盛なトラブルメイカー。能力は「カードの色に縛られない。」

ハンター氏 → メリー:ピピンの相棒。のちに人間の国ローハンの騎士団に加わって戦う。能力は「シナリオ終了時の条件がトークン2種類でよくなる。」

みつを氏  → ボルジャー:でぶちゃん。能力は「シナリオ終了時にカードを2枚引ける。」


フロドのプレイヤーが最初の指輪所持者となって、指輪のコマを受け取ります。

写真 (90)


指輪はこんな感じでちゃんと原作通りの文字まで刻印されているこだわりの逸品。いとしいしと!


・・・


みつを「このさるぼぼみたいなのは?」

しゃか「それがサウロン。飛騨高山じゃなくてモルドールの魔王ね。」

写真 (85)sarubobo2_p.jpg



・・・
写真 (84)


ホビットのコマはボードの誘惑ラインの光の側(白)0のところにおきます。反対の闇の側(黒)にサウロンのコマ。
ゲーム中、ホビットが闇の力に惹かれて黒の側に動いたり、サウロンが力を付けて白の方に近づいてきたりします。

ホビットがサウロンと同じ位置までいってしまうと、そのプレイヤーは脱落。
それが指輪所持者ならその時点で全員敗北です。


指輪所持者を守るようにうまく立ち回らなければいけないというわけ。


・・・


しゃか「難易度はどうする?推奨はサウロンが12の位置からスタートだそうだけど。」

しゃか弟「もうちょいゆるめにしない?13あたりで。」

しゃか「了解。じゃあゆるふわガーリーモードで。」



ゲームスタート!




*****

序盤。

ゲーム全体の進行はマスターボード上で表示。
最初の「袋小路屋敷」「裂け谷」※2では、カードを配ったり、ちょっとした試練(対応したカードを捨てるなど)を行います。

さっきの『ルーンエイジ』とはうってかわって、みんな譲り合いの精神で、たいへん協力的に行動。そうそう、君たちに求めていたのはそういう意識なのだよ。


・・・


最初の難所「モリア」に到着すると、このゲームのメインであるシナリオボードが出現。

写真 (86)

シナリオボードは原作のクライマックスの場所でそれぞれ1枚ずつ用意されています。

3つのトラック(すごろく風の道)を進めていくことで攻略。

3つのうち真ん中のひとつがメイントラックで、対応するマーク(モリアの場合は【戦闘】マーク)をタイルやカードで出すことで、先に進めることができます。

マークには【戦闘】【隠密】【旅】【友情】の4種類があり、オールマイティとして使える【星】マークもあります。

基本的にメイントラックを走破できればシナリオクリア。

ただし、シナリオの終了時には、持ち物のチェックがあり、3種類のトークン(【太陽】【ハート】【指輪】を各人ひとつずつ獲得していなければなりません。足りない場合はその分ダメージ(悪の側に惹かれる)になってしまいます。

そのため、多種類のトークンを得るために、メイントラック以外の2つ(モリアの場合は【旅】と【隠密】)も進めていく必要があるのです。



手番では、裏向きに積まれたタイルをめくり、出てきたマークのトラックを一歩進めます。
さらに白と灰色のカードをそれぞれ1枚ずつまでプレイし、そのマークのトラックを進めることができます。
カードを出さずに2枚補充することも可能です。


・・・


モリアに潜入開始!



指輪所有者から手番スタートです。

RAGE(フロド)「んじゃタイルめくるぜ~・・・【日時計】!いきなりかよ!」

タイルの中に紛れている【日時計】マークが出てしまうと、シナリオボードの横のイベントトラックが進み、そこに書かれているイベント(たいてい悪いこと)が発生します。

RAGE「イベント【唱えよ、友、そして入れ : グループ全体で【友情】1枚と【星】1枚を捨てなければ【目】(サウロンを善側に一歩動かす)。】だれか持ってる?」

ほとんどのイベントでは、このように何かを捨てることを要求されて、できなければサウロンが近づいて来たり、自分たちが闇に近づいたりします。



通常のマークが出るまではタイルをめくり続けるので、気を取り直して、RAGE氏がタイルを引きます。

RAGE「うおっ!また日時計かよ!」



結局、最初の手番でイベントが4つ進むという恐ろしい事態に。


正直仕切り直してはじめからやりたいレベルの事故ですが、旅は予測不可能なもの。そのまま続行します。


しゃか「かっちゃん(=RAGE氏)、そろそろ指輪いっとく?
RAGE「YES!」

ひとつのシナリオ中1回だけ、指輪所持者は”ひとつの指輪”の力を使うことができます。
指輪を使うと、複数のマスを一気進むことができます。原作では、”石ころ帽子”のように姿を消せますが、このゲームでもそれを反映して、不利益なマスは無視することができます。

ただし、原作で指輪を使う度に、闇の力への誘惑が所持者を襲ったように、指輪を使うとサウロンダイスを振らなければなりません。

サウロンダイスには、所持者を闇側に1~3歩動かす、サウロンを光側に1歩動かす、カードを2枚捨てる、などの危険な目があります。(安全な無印の目もあります。)
進める歩数も、この出目に依存していて、”4からその出目に書かれているシンボルの数を引いた歩数”になります。

RAGE「よろしくたのむぜ~。おらっ!・・・●!」
しゃか「すると4-1=3歩で、誘惑ラインは闇側にフロドが一歩ね。悪くないんじゃん?」


これのおかげで、なんとかかんとかモリアの脱出に成功!


・・・


その後、エルフの国「ロスロリアン」でしばし休憩。

エルフの奥方ガラドリエルから、特殊な効果を発揮するアイテムカードを大量にプレゼントされます。心強い。

しかし、すでにフロドは闇の力に少しずつ毒されていて不吉な予感。。。


*****


中盤。

「ヘルム渓谷」のシナリオボードに突入。

写真 (91)



ハンター(メリー)「この特殊カード【星の瑠璃瓶 : このターンタイルを引かなくてよい。】使っていいですか?」
しゃか(ピピン)「おうよ。さっきみたいな事態は避けたいからね。」


しかし、イベントは容赦なく進行。

みつを(ボルジャー)「【オークの軍勢、角笛城の城門を攻撃 : 旅行動ラインの第1パートが終わっているなら・・・】終わってないよね?。。。」

こういう風に、サブトラックの進行具合によって内容が決まるイベントもあります。これの場合はサウロンが2歩近づいてきます。


しゃか弟(サム)「おにい、そこの【太陽】はとらないで。」
しゃか(ピピン)「あいよ。」

シナリオ終了時、3種のトークンを揃えていないとダメージになってしまうのですが、トークンには数に限りがあるため、5人でどう分配するか気を遣います。なるべく指輪所有者を守りたいのですが・・・。

しゃか(ピピン)「フロドはぶっちゃけもういつ死んでもおかしくないから、次はサムに渡せるようにしたほうがいいよね。」
RAGE(フロド)「死亡フラグ立っちゃったのかよ。。。」



指輪の所有権はシナリオ終了時の【指輪】トークンが一番多い人に与えられます。なのでサムが【指輪】を集められるように調整しながら進行。



しかし、そんな風に慎重に動いている隙に、またしても【日時計】のタイルが連続!

一気に最後のイベントまで進行してしまい、サウロンが4歩動く。そしてこのシナリオは強制終了。。。


・・・


各自、足りないトークンを数えてその分闇側に動きます。

つっこめーーーーー

写真 (83)
写真 (82)



しゃか(ピピン)、みつを氏(ボルジャー)、脱落。

みつを「あとはまかせた!」
しゃか「それにしてもメリーは一人だけまだ0歩とか。優等生ぶってねえ?」
ハンター「なんですかその言いがかりはw」

RAGE氏(フロド)もあと一歩で飲み込まれるところでしたが、とりあえずサムに指輪を譲り渡せたので、これで安心して死ねるね。※3


*****


終盤。


「シェロブの巣」に迷い込む一行。

写真 (88)


しゃか弟「ガンダルフ呼びたいっ・・・!」

トラックの盾のマークのマスで手に入る【シールド】。これを5点分集めると、偉大なる魔法使いガンダルフ※4の力をひとつ借りられます。

ガンダルフの能力には、「プレイヤー1人を2レベル回復」とか「イベントを1つスキップ」とか強力なものばかり。

しかし、1人が5個集めるのは思ったより難しい。しかもシェロブの巣のしょっぱなのイベントはこんなです。

写真 (81)

ハンター「【ゴクリ】。きたスメアゴル!【グループ全体でシールドを7個捨てる・・・】うわ。」

これで、せっかく溜めてきたシールドを一気に失い、ガンダルフに遠のきます。

そのかわり、このイベントでは【ゴクリ】のカードが手に入ります。
【ゴクリ】は【星】(オールマイティ)3個分として使える強力なカード。ただし、使用するとサウロンダイスを1回振らなければなりません。


ハンター「イベント【死者の顔:全プレイヤー【星】のカードを1枚捨てる。】これってゴクリ捨てる場合、ダイスは振りますか?」
しゃか「えとね(ルール読む)・・はっきり書いてないからここは良い方に解釈しよう。※5

ここまでくるとクリアしたいので、ジャッジが激甘になっていきます。


・・・


ここまで光の側に留まっていたメリー(ハンター)もついに闇側に動きます。

しゃか「先輩にすすめられてタバコの味をおぼえた、くらいだな。」
みつを「ここから不良への道まっしぐら。」


一方、もうシンナーで脳みそトロトロくらいに闇に染まったフロド。
なんとか持ちこたえていましたが、【シェロブ出現】によりあえなく脱落。

しゃか「ついに違法薬物に手を出したか。人生を棒に振ったな。」※6


・・・


旅の仲間も気づけば残り2人(メリー&サム)。

ギリギリのピンチを潜り抜け、なんとかシェロブの巣を脱出します。

しかし、行く手にはかの恐るべき「モルドール」。満身創痍の2人は果たして見事「滅びの山」の火口に辿り着くことができるのでしょうか???



*****

最終盤。

ついに2人は「モルドール」の入口に。

ハンター「メリーとサムが残るってだいぶ地味ですよね。。。」
しゃか「うーんメリー×サムなのかサム×メリーなのか。。。それが問題だ。」


いままでずっとメイントラックは【戦闘】でしたが、最後のシナリオでは、メイントラックは【旅】。

原作の最終盤の雰囲気そのままの、重苦しい旅路でございます。※7

・・・

しゃか弟「よし足りる!助けてー!ガンダルフーーー!」

ついにシールド5枚集まってガンダルフの魔法が発動!

ハンター「【導き:アクティブプレイヤーは【星】×2進める。】これってそれぞれ別のマークにしていいんですかね。」
しゃか「うん。いいはず。もうここは全部いいように解釈しよう!


さらにもう一度、ガンダルフ発動!

写真 (79)


しゃか弟「【洞察:タイルを上から3枚見て、順番を入れ替える。】!・・・ヒー!全部【日時計】!
これっていまタイル2つの山に分けてるけど、片方の山に戻すのありw?」

しゃか「ありあり!いいように解釈しよう!!!!


この”いいように解釈作戦”※8によってなんとか滅びの山の中腹まで進めます。


・・・


しゃか弟「指輪!」

ここで最後の指輪の力を発動!

「(コロコロ・・・【 】!

ハンター「すごい!この人持ってるぞ!」


無印の目が出たので、一気に4マス進行!火口まで残り3マス!希望の光が見えてきました。

写真 (80)


カメラマン(しゃか)も動揺隠せず、指が写っちゃってます。



だがしかし、クリアのためにはサウロンダイスのマスを2回潜り抜けねばなりません。


ハンター「たのむ!ここは!」


コロコロ・・・


・・・【目】( (【】) )カッ!


サウロンが光側に動き、ホビット2人を飲み込みます。。。


一同「うわあーーーーー」


火口を目前にして、指輪はサウロンに奪われ、世界は闇に包まれました・・・・。

写真 (87)


*****

ハンター「これは原作の雰囲気よく出てましたねー。」
しゃか「だしょー。原作知ってると格別に楽しいよねー。」

原作をまったく知らないという人はぜひ映画や小説を観てみてください。



とりあえず↓の3部作から入るのがオススメです。





B000192634LZZZZZZZ.jpg

761741_1M.jpg

paro-48.jpg





【→⑤へ続く】






  • ※1
    『指輪物語』の原作は、冒頭の「ホビットの生態」についての説明と旅に出るまでの展開がかったるく、私は2回ほど途中で挫折しました。が、裂け谷で旅の仲間が結集するあたりまで我慢して読めば、そこからは怒涛の面白さ。非常に長いですが、ぜひがんばって読んでみてください。




  • ※2
    原作の固有名詞がいっぱい出てきますが、知らなくてもプレイに支障はありません。詳しい解説はこちらなどをご参照→中つ国wiki http://arda.saloon.jp/




  • ※3
    サムは能力で指輪の影響を受けにくいせいもあり、だいたい最終的に指輪の所有者になるようです。こっちの方が主人公っぽくて、実はフロドとサムの能力は逆の方がいいんじゃないか、という意見もききますが。まあ原作も最後の方はサムが持ってたし、いいんじゃないでしょうか。




  • ※4
    ガンダルフは指輪物語の前日譚『ホビットの冒険』のときから登場する大人気キャラ。今日の一般的な魔法使いのイメージ(とんがり帽子で、白いひげで、杖を持って)を定着させたのはガンダルフだといわれています。ちなみにサンタクロースのイメージを定着させたのはコカ・コーラ。




  • ※5
    わたくしが所有しているのは2002年にカプコンが出した日本語版ですが、後で調べてみたら、ルールがわかりづらかったり誤訳があったりで評判悪いみたいです。アートワークは素晴らしいんですけどねー。ちなみに最近はもっとコンパクトな新版が手に入りやすいもよう。http://sgrk.blog53.fc2.com/blog-entry-1618.html




  • ※6
    ダメ!絶対! byノ○ピー




  • ※7
    映画版は空から俯瞰する映像でスケール感を表現していますが、原作小説の魅力はあくまでも小さなホビットの目から見た世界を描いているところ。だから先がなかなか見通せず苦しいのですが、本当に一緒に旅をしている気になれるのです。




  • ※8
    ズルともいいます。



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しゃかえもん

Author:しゃかえもん
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埼玉県越谷市在住。

108の煩悩を操る煩悩マイスター。

非電源系ゲーマーです。(ボードゲーム、カードゲーム、TCG,TRPGなど)

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