スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

しゃかえもんのボドゲ説法vol.15 『モニャイの仮面』



しゃかえもんが趣味のボードゲームについてのよしなしごとを、そこはかとなく書き付けるコーナー。あやしうこそものぐるをしけれ。





(過去の説法はこちら↓)

しゃかえもんのボドゲ説法vol.1  『ドミニオン』
しゃかえもんのボドゲ説法vol.2  『ごきぶりポーカー』
しゃかえもんのボドゲ説法vol.3  『カタンの開拓者たち』
しゃかえもんのボドゲ説法vol.4  『ロストシティ』
しゃかえもんのボドゲ説法vol.5  『ファウナ』
しゃかえもんのボドゲ説法vol.6  『パンデミック』
しゃかえもんのボドゲ説法vol.7  『プエルトリコ』
しゃかえもんのボドゲ説法vol.8  『ニムト』
しゃかえもんのボドゲ説法vol.9  『はやぶさ君の冒険』
しゃかえもんのボドゲ説法vol.10 『花火』
しゃかえもんのボドゲ説法vol.11 『人狼』
しゃかえもんのボドゲ説法vol.12 『ナンジャモンジャ』
しゃかえもんのボドゲ説法vol.13 『ハコオンナ』
しゃかえもんのボドゲ説法vol.14 『楽しい動物園』





**************************************









「TVゲームばかりしているとバカになります」


両親の教育方針により、子どものころ我が家ではデジタルゲームを一切買い与えられませんでした。

現在わたくしもその思想をしっかりと受け継ぎ、デジタルゲームがいかに有害であるか、強く確信しております。


暴力的なTVゲームをすると暴力的な性格に育ちます。

「ゲーム脳」になり、脳の発達に深刻な悪影響があります。*1

「死んでも生き返ると思った」など、現実とゲーム世界の区別がつかなくなってしまいます。


結果として、暴力・いじめ・ひきこもり・殺人・貧困・食料危機・テロ・戦争・花粉症・仮性包茎


など、様々な問題を引き起こすのです。




なんて恐ろしい。*2




それに対して、我らがボードゲームの健全さたるや。


現実の人間を相手に遊ぶわけですから、ゲームの世界に閉じこもらず安心。

自然に論理的思考やコミュニケーションを学ぶことができ教育的ですらあります。*3


まあなんて素晴らしい趣味なんざましょ。





・・・ところが最近、ある噂を知り、わたくしは戦慄しました。



「VR(仮想現実)を利用したボードゲームがある」



ぶぶぶぶいあーる!!!????


VRといえば、なんだかわからないが最先端のデジタル技術じゃありませんか!*4


なんだかわからないが絶対危険!


デジタルによるアナログへの侵略!汚染!



けしからんざます!





さっそくやってみるざます!


**************************************

IMG_20170902_124213.jpg



『モニャイの仮面』は日本のギフトテンインダストリ社より今年2017年に発売された「VRボードゲーム」の第二弾です。 ギフトテンインダストリ: GIFT 10 INDUSTRY 公式HP モニャイの仮面


第一弾というのは2016年発売の『アニュビスの仮面』。 ギフトテンインダストリ: GIFT 10 INDUSTRY 公式HP アニュビスの仮面
これこそ≪世界初≫のスマホVRを活用したボードゲームであり、業界で話題沸騰となりました。*5


『モニャイ』は『アニュビス』の基本システムを受け継ぎ、より豪華に、にぎやかになった快作です。





ゲームの舞台は20XX年。海底に沈んだ古代文明の神殿です。

詳しい世界観設定は、あの『月刊ムー』が協力・監修しています!これだけで欲しくなった諸兄は多いはず!!!*6



遊ぶためには、スマホ専用アプリ(無料)のダウンロードが必要です。ゲーム中はネット接続の必要はありません。くれぐれも充電にはご注意をば。*7


アプリをスタートさせると、海底神殿のマップがランダムに生成されます。

どんなマップなのか、その全体像はゲーム終了時まで明らかにされません。

プレイヤーは全員で協力して、手元のタイルや様々なパーツを組み合わせて、そのマップを再現することを目指します。


さて、それでは何をもとに考えるのか?


そこで登場するのが、

この【モニャイの仮面】です。

IMG_20170902_125753.jpg


これ、スマホ用のVRゴーグルとなっています。

ダンボール製ですがなかなか精巧。*8



アプリの指示に従って、仮面にスマホをセットオン。

手番のプレイヤーが1人で仮面を被ります。


すると・・・

Screenshot_2017-09-02-10-23-12.png

Screenshot_2017-09-02-10-23-55.png


目の前には神殿内のどこかの部屋の光景が!!!


VRですので、頭を動かすと360°見渡せます。すげー!



手番プレイヤーはそこから見える神殿内の様子を他のプレイヤーに伝えます。

部屋は全て六角形で、壁には6色の顏の描かれたレリーフ。通路から他の部屋の様子が見えたらそれも重要な情報です。



さらに、前作『アニュビス』から進化しているのは、高さの概念があること。

なんと、その場で実際にジャンプ!をすることで画面が切り替わり、水中に潜ったり、陸に上がったりできます。*9

水中と陸上の対応関係も大切です。



他のプレイヤーは実況をききながら、手元のタイルやレリーフのパーツなどで神殿内を再現します。


見えているのは仮面を着けている本人だけですから、

「あっち!」とか言っても、

他の人達は「しらんがな!」となりますので、

見えてない人達にもわかるように冷静に整理して伝えたいのですが、

制限時間がありますので、なかなかテンパってしまいます。



時間切れになったら、現実世界に帰ってきてみんなで一緒にタイルやパーツの配置を確認。



そうしたら次のプレイヤーが被る番。「いってらっしゃーい」

今度は先程とは別の部屋に転送されます。

2回目からは、前回までにつくったマップとどのようにつながるかが問題になります。


マップは5つの法則に従って配置されています。

・壁を挟んで表も裏も同じ種類のレリーフになる

・すべてのタイルは通路で1つにつながる

など。

IMG_20170902_205255.jpg


これらの法則を考慮にいれて組み合わせますので、結構ロジカルシンキングが必要。ひらめきも大切。

なかなか真剣に頭をつかうゲームなのです。



ただ、はたから見ていると、

「謎のお面を被ったおっさんが、なんか叫びながらピョンピョン飛び跳ねている」

というシュールレアリズムな光景が繰り広げられます。

PTAからのお知らせが学校で配られそうです。






さて、他にも忘れちゃいけない要素が。


神殿内でこんなヤツらを見かけることがあります。

Screenshot_2017-09-02-10-28-19.png

彼らは【霊獣ラパラパ】

マップ上には毎回3体の「ラパラパ」が登場します。

「ラパラパ」の形状はアプリでランダムに決められ、

毎回毎回、まったくちがう姿形で現れます。いったい何パターン出来るのかしら。


「ラパラパ」を発見したプレイヤーは、その形をしっかり記憶し、

まさかの粘土!でその姿を再現しなければなりません!!!*10

IMG_20170902_125414.jpg


「さっきまで奇声をあげてジャンプしていた人が、こんどは黙って粘土をこねはじめる」

という異常事態に、教育委員会も真っ青。




さてさて、ロスタイム(すでに見た部屋に半分の時間で再度潜れる)をふくめて既定の回数の手番が終わったら、

最後にタイルの配置が正しいか、答え合わせ。


3体のラパラパをそれぞれ、アプリの指示に従って動かします。


マップがきちんと再現できていれば、ラパラパがひとつのタイルに集合し、

めでたく救出成功!ゲームクリア!

IMG_20170902_124354.jpg


どこかで間違えていると、最悪このようにみんなあさっての方角に去っていきます。*11

IMG_20170902_125210.jpg


**************************************


というわけで、VRボードゲーム、けしからんことに大変面白いです。


やはりVRの圧倒的な没入感はさすが。他の何にもかえがたい体験ができます。


水中という設定もゴーグルを覗く行為に何気にマッチしてますね。


みんなでワイワイ相談する楽しさ

マップを実際に組み上げる楽しさは、

ちゃんとアナログゲームの良さを発揮しています。


さらに粘土という「アナログの極み」みたいなものをぶち込んで来たのはおそらく確信犯でしょう。ニクいぜ。




そしてなにより素晴らしいと思ったのは、

現在のスマホVRの

「移動はできない」

「装着している人にしか見えない」

という技術的な限界、それ自体からゲーム性を見出しているところ。まさに慧眼です。


デジタルとアナログのまだまだ埋まらないギャップ、その距離感こそが面白い。

もしかしたら、もっとVR技術が進んでいたら発想できなかったのではないでしょうか。



**************************************


このゲームで遊んでいたら、懐かしのTV番組を思い出しました。


NHK『天才てれびくん』のバーチャル3部作。

『恐竜惑星』『ジーンダイバー』『ナノセイバー』の3作品です。

とくに個人的にはモニャイと同じくシリーズ2作目の『ジーンダイバー』が好きでした。*12


実写ドラマ+アニメ+3DCG


という欲張りな組み合わせで、それぞれの特性を活かして構成された魅力的な作品でした。


バーチャル世界(アニメパート)に入れるのは主人公だけで、現実世界(実写ドラマパート)の登場人物達はそれを外部から支援する、という構図も『モニャイの仮面』に通じるものがあります。


映像表現の過渡期における制作陣のフロンティア精神がブラウン管からほとばしっていました。




カンブリア爆発のように様々な技術やメディア・コンテンツが生まれる昨今。


デジタルゲームもアナログゲームも、これからどんな方向に進んでいくのかわかりませんが、

『モニャイの仮面』はその進化の歴史における重要なポイントとして、これから先も語り続けられていくのではないでしょうか。





【本日の教え】


~20XX年~

「VRボドゲの第三弾買った!」

「やろうぜ!」

「でもさ俺たち...」

「 全 員 ガ ラ ケ ー 」

「……」*13












  • *1
    森昭雄先生著『ゲーム脳の恐怖』(2002)によれば、TVゲームをしているときの脳波は認知症の人と同じであり、TVゲームが脳の機能を障害することが科学的に証明されています。学会では完全に無視されていますが、TVゲーム業界の陰謀であることは言うまでもありません。 ゲーム脳の恐怖 (生活人新書) | 森 昭雄 |本 | 通販 | Amazon




  • *2
    そのかわり、母方のおばあちゃんちにはファミコンがあり『スパルタンX』とか『高橋名人の冒険島』とかやりまくっていました。のちにPCエンジンも導入され『天外魔境 風雲カブキ伝』などは俄然ハマりましたね。おばあちゃん(77歳)は最近はニンテンドーDSで『ぷよぷよフィーバー2』をやっているらしいです。




  • *3
    これは真面目な話ですが、アナログゲームは教育や医療・福祉分野で活用の可能性があると思っています。実際、最近では発達障害のお子さんの療育にアナログゲームの活用が注目されています。知人の運営する精神障害者施設ではボードゲームをいつでも遊べるようにしており、安心して人の中に居られるようになったり、だんだん感情をあらわせるようになったり、など利用者さんのリカバリーに役立っているとのことです。




  • *4
    わたくしがVRを初体験したのは昨年、日本科学未来館の企画展「GAME ON ~ゲームってなんでおもしろい?~」の体験ブースにて。ロンドンマフィアの車の助手席に乗せられて、カーチェイスしながら銃撃戦してきました。運転席の相棒が指示してくれるんだけど、あれだね、いないって知ってても隣で話しかけられると相槌打っちゃうもんだね。VRのすごさ以上に人間の脳の反応におどろきました(俺の脳が原始的なだけかもしれんけど)。




  • *5
    『アニュビスの仮面』(2016)。ピラミッドの中の迷宮をVRからの情報で再現するゲーム(モニャイとゲームの基本構造は同じ)。話題に乗りおくれ、結局やらないうちに第二弾が発売されてしまいました。。。




  • *6
    『月刊ムー』(1979~)。情報統制の著しい現代において、真のジャーナリズムを貫き通している信頼のメディア。2015年発売のカードゲーム『ムー公認 オカルトかるた』はすでに絶版(おそらく発禁)ですが、わたくしは密かに所持していますので、一緒に遊びま・・・おや、誰か来たようだ。 オカルトかるた - ムーショップ




  • *7
    ゲーム中に浮気相手からのエッチなLINEなど届くとまずいので、機内モードにしておくことをオススメします。




  • *8
    普通にVRゴーグルとしてあんなコトやこんなコトに使えなくもないでしょうが、この見た目ですので賢者タイムに希死念慮に駆られる危険性が極めて高いです。家族に目撃されたら即死。(あと3DVRには非対応です。)




  • *9
    下の階に迷惑とか車イスを使っているなどの事情に合わせて、ジャンプの感度は3段階で調整できます。ギフトテンインダストリさんは、障害がある人でも対等に遊べるゲームを次々に開発されており(音や触覚をつかったゲームなど)、今後も注目です。

    Screenshot_2017-08-29-17-08-16-2.jpg





  • *10
    ルール上は3体の見分けさえつけばそれでよいのですが、なるべく再現度を上げて芸術点を高めたくなるのが人情というもの。




  • *11
    以下のように難易度を細かく調整できるのもこのゲームの親切なところです。

     ・マップの広さ:小さめ(視点4つ)、ふつう(視点6つ)、大きめ(視点6つ)

     ・制限時間:無制限、90秒、60秒、40秒、20秒

     ・ロスタイム:3回、2回、1回、なし

     ・ヒントカード(今回のマップに登場する通路の数と形を事前に知れる):使う、使わない

     ・チャレンジカード(難易度アップのため制限をつける。「レリーフを色ではなく食べ物で表現する」「マップをつくるときは片手しか使えない」「全員、ラパ、ラパパ、パーしか話せない」など。):使う、使わない

    Screenshot_2017-09-02-11-19-34.png





  • *12
    『ジーンダイバー』(1994~)。ジーンダイバー - Wikipedia
    子ども向け番組のはずが、SF設定がガチすぎて小学生完全においてけぼり。でも当時はわかっているつもりになって夢中で観ていました。「量子コンピューターが再現したバーチャル空間でデータとして活動する」って、MMORPGとか一般化する前にどんだけ時代先取りしてたんだよ、と。「ジーンダイブ」とか(DNA情報を遡ってタイムワープする)、「タイムブースター」とか(加速装置。通常の1000倍の速度で動けるが、慣性も1000倍になるため体力を非常に消耗する。空気の粘度も上がり呼吸できないため、専用のボンベが必要。)、いちいちかっこいい!プラグシュティク(ネズミ人類)の女戦士ティルは一部の性癖の人達に人気があり、多くのケモナーを覚醒させたとききます。俺は普通に主人公のユイちゃんが好きだった!終盤の鬱展開も容赦がない!いろいろ語りたいけどこのへんで!がんばってダーリン!




  • *13
    天てれで1995年ごろ『テレファイター』というコーナーがありまして。生放送でTV画面上のアクションゲームのキャラを、視聴者が自宅の電話のボタンで操作する!という画期的な企画。でも、これプッシュ回線でなければならず、当時まだギリギリあった黒電話のダイアル回線では参加できませんでした。しかも電話機はプッシュボタン式だけど回線はダイアル式のまま、という家もあった...。このため、せっかくハガキで当選した小学生が、放送中に操作ができないことが発覚し、スタジオがえらい空気になる......という事案が一度ならずありました。文明の進歩に犠牲はつきものだ...。



スポンサーサイト
プロフィール

しゃかえもん

Author:しゃかえもん
********
埼玉県越谷市あたりに生息。

108の煩悩を操る煩悩マイスター。

非電源系ゲーマーです。(ボードゲーム、カードゲーム、TCG,TRPGなど)

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
twitter : @shakaemon
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。